こんにちは、夢先案内人の鈴木敬です。
静岡県三島市や山梨県富士吉田市を中心に、中小企業の会計業務のサポート・経営コンサルタントをしています。
コロナ禍も収束しアフターコロナを迎えていますが、物価高騰・人手不足など中小企業の経営環境は厳しい状況にあると感じます。
今回はコロナ以前、コロナ禍と現在で中小企業の経営環境はどう変わって、何に注意をしていくべきかについて解説をしていきたいと思います。
目次
中小企業の経営環境
中小企業の経営環境を図にまとめてみました。
ガソリンなどの燃料費、電気・ガス代などの水道光熱費、その他材料などあらゆる物価が高騰しています。
最低賃金の上昇や新卒初任給のなど、優秀な人材確保に向けて大企業を中心として人件費は上昇傾向にあります。
終身雇用という考え方がなくなってきた昨今、人材確保に向けては中小企業も人件費上昇について考えていかなければなりません。
コロナ禍による資金繰り悪化により金融機関から借り入れた場合、借入金返済も考えなければなりません。
低収益化のリスクや成長経営の難易度が上がるなどのマイナスインパクトを考えながら成長経営を考える必要があるのが中小企業の経営環境の現状です。
2024年以降、成長経営のあり方が変わる
これまでは下の図のように成長経営を考えるときには
①固定費を最適化
②変動費を最適化
③売上の拡大
という3ステップで検討していました。
しかし、2024年以降は上記の中小企業の経営環境も考慮していく必要があると考えます。
1.人件費上昇も加味した固定費の最適化を考える
最低賃金の引き上げが発表され、2024年10月から東京都の最低賃金は1,163円となることが発表され、全国的に前年から50円以上増加しています。
静岡県は1,034円と初めて時給1,000円が超えることとなりました。
新卒の初任給もここ数年、大企業を中心に大幅な引き上げが実施されています。
バブルが崩壊して約30年間、日本では目立った賃上げは行われていませんでしたが、今後は既存従業員の方の人件費も増加させながらの企業の成長が求められてきます。
ただ単に経費削減などの固定費削減を考えるだけでなく、人件費の上昇など今後増加していく分も加味して最適化をしていくことが重要です。
2.変動費の増加分も加味した変動費の最適化を考える
材料仕入の原価高騰、外注費の高騰、燃料費の高騰など物価高騰はあらゆる面でおこっています。
変動費とは、売上に比例して増減する経費のことを言います。
原材料費や仕入原価、外注費、燃料費、日給制の現場作業員の賃金などが該当します。
これらの費用は今後も上昇することが見込まれているので費用の増加分も加味して最適化していかなければ、利益が残らない、利益率が低くなってしまうことも起こり得ます。
3.必要売上と売上確保の戦略を立てる
今後、増加する費用を加味して固定費や変動費を最適化したら目標とする利益がいくらなのか?
その利益を確保するためにはいくら売上が必要なのかを把握していくことが求められます。
さらに、その売上を確保していくためにどのような戦略が必要なのかを考えていかなければなりません。
日頃、中小企業のご支援をしていると売上を確保するための戦略的取り組みが極めて重要だと感じます。
今回のまとめ
アフターコロナである2024年以降の中小企業の経営環境についての注意点3つを紹介させていただきました。
夢先案内人が支援する「MAS監査」では、現状の中小企業の経営環境を踏まえて会社の状況に応じて「戦略を最適化」し支援していくサービスです。未来を見据えて計画的に経営をしていきたい経営者の方はぜひ一度ご相談ください。
それでは、今回はこのへんで。